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2020.11.07

[その他]アメリカ大統領選挙の”逆転”

 アメリカの大統領選挙の、週ごとの開票では、開票当初は共和党がリードしているが、開票が進むと民主党が追い上げ、時には逆転するように見えることがよくある。「red mirage」などとも呼ばれるようである。

 多くの票がある都市部と相対的に票数が少ない(たとえば)農村部があり、都市部で片方の党が強く、(たとえば)農村部では反対側の党が強いと、こういうことはよくある。都市部では多くの票数があって開票はより遅くなって、追い上げてくるように見えるわけである。日本でも、見られることがあり、珍しい現象ではない(ただ、日本では衆議院の小選挙区では選挙区の狭さゆえかはっきり見られることが少なくなった印象がある。大きな自治体の首長や参議院の選挙区選挙に注目すると見つけやすいだろう)。投票自体はすでに終わっていて、結果は客観的には定まっていて、いわばその結果をちらちらと小出しにしつつ見ていてながら、「追い上げ」や「逆転」と言っているわけだから、本当の逆転ともいえない。見かけのものにすぎないから「mirage」という名前は当たっているともいえるだろう。

 インターネットのサイトでは何といってもわかりやすいのは得票率で、しかもそれはその時までの開票結果でのパーセントである。では、開票のある時点で”リードされている”側は、未開票分だとどのくらいの割合なら、最終的に勝てるのだろうか。

 たとえば、開票率80%の時点で、赤党の候補が51%、青党の候補が49%の場合、残りの20%が赤党4:青党6なら、全部開票した時には、赤党の候補が0.8×0.51+0.2×0.4=0.488、青党の候補が0.8*0.49+0.2*0.6=0.512となり、最終的には、赤党候補48.8%で青党候補51.2%となり、青党候補が勝つことになる。残りの20%が赤党4:青党6ほど青党が強い必要はなく、赤党9:青党11でも青党候補が勝つことになる。

 これが90%開票された時点での得票率51%対得票率49%だったら、残り10%ではより大きな違いが”逆転”に必要になる。残り10%で赤党候補1:青党候補3だと、最終的に全部開票された結果は赤党48.4%で青党候補51.6%で”逆転”となる。残りの10%が赤党4:青党6でも青党候補が最終的に勝つことになるが、残りの10%が赤党9:青党11だと赤党候補が勝つことになる。

 今回の大統領選挙の具体的な例で考えてみる。たとえばミシガン州の開票率80%での得票率はトランプ49.9%対バイデン48.5%だったとしてみる(実際にそのような数字だったと手元のメモでは記録している)。この二人以外の候補者がいるので得票率合計が100%にならないが、この二人以外の得票率は小さいので、以下の計算でもこの二人以外を無視しているが結果には影響はない。
 残り20%がトランプ1対バイデン3の割合なら、トランプ49.9×0.8+0.25×0.2でバイデン48.5×0.8+0.75×0.2で、最終的にはバイデンの方が多くなることがわかる。残り20%がトランプ1対バイデン2の割合でも、さらにはトランプ4対バイデン6の割合でも最終的にはバイデンの方が多くなることがわかる。残り20%でそう極端な差がなくても、”逆転”はおこることになる。











 

 

 

 

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