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2014.03.22

[統計][その他]生態学会大会(広島市)

 広島市で行なわれた生態学会の大会に参加してきた。会場の国際会議場は平和記念公園の一角にあり、交通の便もほどよく、宿にも近かった。便利さでは、かつての広島大学のキャンパス(東広島市)で行なわれた大会のときと対照的だった。
 シンポジウムでのAICの誤用についての話では、『AICは誤りである』と述べているとはとられないように、またそういう印象を与えないように努めたつもりである。”目的外使用”あるいは”誤った使い方”などの表現がスライド2枚に一回の割合では出てくるようにした。今回指摘した”目的外使用”の話についての反響は、通常、この学会のシンポジウムで話をしたときに比して大きかったと思う。しかし、期間中にポスターはじめ発表を聞くと、もろに”目的外使用”(”誤った使い方”)をしている例は数多かった。やはり、AICの値(最大対数尤度の値ではなく)が出力されるソフトウェアがめずらしくない状況ではそれほど簡単に変わりはしないのだろう[AICの値が必要な時には便利なのでソフトウェアの責任ではないのだが]。AICの誤用に関することだけに、より強い’ペナルティー’がかかる必要があるのかもしれない。過去多くの論文に書かれていても日本語のAICを中心においた教科書的な本に書かれていてもなお、”目的外使用”は尽きまじ、なので、持続的なインパクトのあるパフォーマンスが必要ということかもしれない。
 AICを鋸にたとえると、今回取り上げた”目的外使用”は、それを釘などを打つハンマーのかわりに使っているようなものだと感じている。その根底には、統計的方法なるものの中にデータを投げ込むと、正しい、真のモデル(データを生成したモデル)が100%の確率でわかるという、1-0的な思想があるように思う。久保拓弥さん(北大)の表現を流用させていただくと”決戦主義”である。
 シンポジウムの際には、『そんなことを言ってもやってる人は少なくないし、むずかしいことはよくわからない』的な質問が出たときの答用のスライドを準備してあったのだが、そういう質問はなく使わなかった。研究者が自分の仕事に持つべき責任から始めるものだった。
 シンポジウムでは時間の関係から、モデル選択と総称されているのは目的が異なる複数の方法であることは述べなかった。

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