子供の頃、年配の人に、昔の歌で歌詞をおぼえているものを教えてというと『いざ来いニミッツ、マッカーサー、出てくりゃ地獄へさか落とし』というのを思い出してくれる人がわりと多かった。印象的だったのだろう。マッカーサーは日本占領軍の司令官で、”言うことは法律である”人だったというくらいは知っていた。そこで、子供の私は、”マッカーサーはニミッツ・マッカーサーという名前で、このニミッツ・マッカーサーという人に対して、来い、と言っている、ニミッツ・マッカーサーが来たら、来いと言っていた自分たちが地獄に落ちる”という意味だと思っていた。すぐに、ニミッツとマッカーサーは別人で日本帝国の軍隊の敵であるアメリカ軍の海軍と陸軍のそれぞれの大物だということは知った。そして、この歌詞は第二次大戦で負けそうになっている日本が、敵のアメリカに対して強がったものであるというのを理解したのはだいぶ後だった。マッカーサーはどちらかといえば歓迎されたので、”来たらひどい目にあわせるぞ”と言っていたが実際に来てしまうとあっさりなびくといういかにも今ほめられそうな挙動を示したのだった。(マッカーサー自身にとって日本が地獄だったのかどうかはまだよくわからない、現地人が如何に媚びて恐れて崇めてくれても早く本国に帰りたい植民地の総督という例はいくらもあるから)
この歌は調べてみると「比島決戦の歌」という名前だった。比島はフィリピンのことで、第二次大戦の緒戦では太平洋をまたにかけていた日本帝国(ときどき質問されるが、60年位前まで日本は天皇を頭にした帝国だった、本当に)が次々負けて、とうとうフィリピンに上陸してくるアメリカ軍にぼろくそに負けたのだが(ルソン島での飢餓とか「七面鳥撃ち」もこの頃のはず)、そのフィリピンにアメリカ軍が上陸してくる前の歌で、読売新聞がスポンサーとなって作られた。
ちなみにニミッツは、kill japs, kill japs, kill more japsだかのことばで有名である(これは私の勘違いで、ニミッツの部下であるハルゼーのことばです)。
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